2017年8月21日月曜日

感動する本しない本は人それぞれという話。


10年以上前、中学のクラスの同窓会があり同級生と再会しました。

今でも新年会で毎年会っています。

再会した頃は、もっと頻繁に飲み会をしていました。

そして、頭の良かったMS君がクラス用のブログを作り、クラスの人だけ知るパスワードで入り、コメント欄でみんなで交流していたことがあります。

今だったら、LINEでOKですね。


同級生の中には海外生活をしていた人もいましたが、インターネットだと無料で(通信費はかかるけど)簡単に交流でき、ヨーロッパでの優雅な暮らしをリアルタイムで聞くことができて驚いた覚えがあります。



本の話題も結構あって、それぞれがオススメする本を、次の飲み会で貸し借りし、感想をコメントして楽しんでいました。

そのとき思ったのが、友人が感動した本は、自分には何とも感じなかったり、その逆もあるんだなぁということです。


例えば、リリーフランキーさんの『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン


友達のMちゃんが「すごく感動して泣けた。」と言うので借りて読んだけど、全く泣けず。

たぶん、オカンに感謝しているという内容の本だったから、自分にピンとこなかったのかもしれません。

逆に言えば、Mちゃんは、きっといいお母さんに育てられたんだろうなぁ~と思ってしまいました。

私の場合は、過去記事にもちょこちょこ書いていますが、母に感謝はしているけど恨んでもいる(笑)から、感動しなかったと思われます。



私がオススメした本は、重松清さんの『疾走』。

みんながどんな感想を持つのか興味深くて何人かに貸しました。

ちなみに装丁はこんなです。↓


内容もこんな感じ。

中学生で15歳のシュウジが主人公。

地元有数の進学校に通う優秀だったお兄さんが犯した犯罪をきっかけに、シュウジの家族が苦難の道に追い込まれる話。

これは読むと正直きつすぎて疲れます。

最後は号泣だったし。

でも、後味が嫌ではありませんでした。


4人読んでくれましたが、うち3人は感動せず。

特に、ハルキスト(村上春樹さんのファン)のS君は全然ダメだと言って、装丁も隠してカバーをし、返してくれました。


グロイ装丁をきれいに隠してくれましたw

村上春樹さんの本の『海辺のカフカ』も15歳の少年が主人公だったと思います。

S君に借りたけど、『疾走』の後に読んだので、ちょっと甘く感じました。

今読んだら感じ方が違うかもしれませんが・・・

もし、2冊一度に読むなら、先に『海辺のカフカ』を読むことをオススメします。


『疾走』を読んで、完全に感情移入してしまったと言っていたのが、頭の良かったMS君。

MS君は、中学の頃、明るい天才に見えましたが、家庭に若干闇があったようなことを再会したとき飲み会で話していました。

もしかして、『疾走』で感情移入できる人は、育った環境に何かしらの問題があった人なのか?

などと、いろいろなことを考えてしまいます。


なんだかんだ言っても、私もハルキストのS君の影響を受けて、現在、『騎士団長殺し』を読んでいます。

寝る前に少しずつ読んでいるのでなかなか進みませんが、今のところ面白いです。


同じ本を読んでも、その人の育った環境や現在の環境、経験などによって感じ方が全く違うのが面白いですね。


本だけでなく、ドラマなども感想が違うので、そのことについてはまたの機会に書いてみたいと思います。



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