2017年7月7日金曜日
会社にいた猛獣使い。
以前勤めていた食品会社では、新製品開発の仕事をしていました。
そこで結婚退職したあと再びパートタイムで働いたときの話です。
新製品は、男性社員とペアになって作り上げます。
このペアが、仕事ができなかったり癖がある人だと苦労します。
そういう人たちを私は心の中で「猛獣」と呼んでいました。
あるとき、ほかの部署から異動してきたIちゃん。
料理がかなり上手いと評判の長身でメガネをしていて細く、声が小さめな人。
Iちゃんが来ることを知った猛獣のひとりが、
「Iさんって、ちょっと暗いよね。」
と話していました。
男性社員からの第一印象がそれほどよくなかったIちゃんですが、一緒に仕事をしていくうちに一目置かれるようになっていきました。
与えられた仕事は期待以上の成果を出すので、ペアの猛獣タイプの男性社員は満足し、かわいいペットのようにおとなしくなりました。
そして、次にペアになる予定の猛獣社員が、
「Iちゃんとペアになると、僕、いい人になれそう。」
と話しているのを聞いたときから、私はIちゃんのことを密かに「猛獣使い」と呼ぶようになりました。
(この頃、猛獣がたくさんいました)
私が猛獣タイプとペアを組んだときはギスギスして上手くいかず、軽く戦ったのでお互い傷がついた経験があります。
やはり、猛獣使いになるには実力、信頼、テクニックがないとダメなようです。
Iちゃんは、まず通常業務で結果を出し、余った時間で自分が提案したい商品を試作していました。
それらを何度も試食させてもらいましたが、斬新なアイデアでおいしいものばかりでした。
自宅では、仕事と全く関係ないパン作りを楽しんでいて、自家製酵母をいろいろ作っていると話していました。
私もその影響を受け、自宅で自家製レーズン酵母を作り、パンを焼いてみましたが、おいしくできました。
レーズン以外の果物で発酵させて作っても楽しいです。
今、Iちゃんがどうしているかわかりませんが、猛獣を思い通りに操りながら、料理に関係した部署で勤務しているのかもしれません。
実力があって信頼されるようになれば、どんな人とでも上手くいくものかもしれないですね。
猛獣さんたちが、自ら変わっていきましたから。
Iちゃんの場合、よく見ると綺麗な人だけどいわゆる美人ではないので、それも効果的だったように思います。
男性は変な感情を持たないし、女性からも嫉妬されない。
猛獣使いのテクニックがわかっても、自分には真似できそうもなく、たぶん猛獣に噛まれてダウンしてしまうでしょう。
だから、これから先も、できるだけ猛獣と会わないところで生活していきたいと思っています。
危険なものには近づかないこと。
これ大事です!?w
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