2018年10月22日月曜日

大学進路決定時の家族の問題。


昨日、妹がお土産を持ってうちに来ました。

姪が来年度大学院に進学するので、賃貸物件探しに行ってきたとのこと。


現在、後期試験で合格した地方国立大学に通っていますが、大学院は姪の実力と近いと思われる別の国立大学への進学が決まっています。

そして、今行っている大学は一刻も早くやめたいけど何とか耐えた…

ということを前提に妹が昨年、姪に、

「大学進学のとき、後期受験する大学のことをよく考えずに決めたでしょ?大学卒業後の進路は後悔しないようによく考えてね」

とメールで送ったら、姪から長文で少し怒り気味の返信がきたそうで・・・


「あの時は、○○(弟)のことがあって(簡単に言うと甥が中学へ行かなくなったこと)家から出たかった。
その為には、後期試験は確実に合格するランクの県外の地方国立大学を受験し、家から早く逃げたかったんだよ。
だから、もう2度とそのことは言わないで!」

という内容が返ってきたそうです。



そして、その大学へ行くしかない状態になったのは、

「お母さん、あなたのせいでもあるんだからね」

そう言いたかったのだと思います。


甥が中学で何があったかわかりませんが、妹も甥を追い詰めた人の一人。

妹の価値観と甥の価値観が合っていないことに気付かなかったことにより、甥の逃げ場がなくなりました。

こういう事って周りの人は気付いているのだけど、価値観を押し付けている人に説得するのは非常に難しいものです。

昨日、妹が「あのとき旦那が一切(塾の送り迎えなど)協力せず、子どもの教育は私一人でやっていて大変だった」と言っていましたが、多分、旦那さんは甥が塾に行きたくない気持ちがわかっていたのではないかな?

と思うのです。

子ども達が赤ちゃんのころは、夜中泣いたときに抱っこしてあやしたり、オムツ換えやお風呂入れだけでなく、家事をこまめに手伝ったり(しかも家事上手)で、器用な旦那さんなのです。

それと比べると我が家の夫は不器用で、特に子ども達が赤ちゃんのころはほぼ手を出さず、今で言う「ワンオペ育児」でしたから、妹の旦那さんの器用さを羨ましく思っていました。


妹は、母に大学進学をお願いしても進学させてもらえなかったことを今だに恨んでいます。

だから、自分と同じ思いをさせたくなくて、いわゆる教育ママになっていましたが、甥にはその教育方針は毒だったのです。


それがついに爆発し中学登校拒否に・・・

甥のこの行動により、妹の甥に対する考え方が大きく変わりました。

(ただ、学歴重視という考え方自体は変わっていません)


家族の一人がレールを外れると家族全体が揺らぎます。


それでなくても大学受験で精神的に不安定な高校3年生の時期に心を乱されてしまった姪が可愛そうでした。


姪は私立も受けていて、マーチと言われるところの一つに合格していましたが、元々妹たちは私立に行かせる金銭的な余裕がないので入学金を納めなかったのです。

センター試験でどのくらい取れているかの目安にするためだけに受けた私立。


そして、前期試験に落ちるとは考えていませんでした。





受験というのは運もあって、姪は多分それまで生きてきた中で一番最悪な状態の中での受験だったんだと思います。

姪がここからかなり遠くの地方国立大学へ行くときの顔を見たとき、全く嬉しそうに見えなくて胸が痛みました。


あれから4年。

妹の家族は徐々に立ち直りつつあります。


甥は高校へ行き始めました。

姪も本来の実力に合った大学の大学院へ行くことになりました。

妹と旦那さんは親としての考え方を大きく変えています。


でも、もし4年前に家族の問題がなかったら姪はどこの大学へ進学したんだろう・・・?

なんて、ふと思うことがあります。


けれども、この辛い経験は姪の大きな力になるはずです。

そうなるといいな、とも祈っています。



大学受験の進路決定は実力以外にも家庭の事情が関係してくることもある。

そんな話でした。



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